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掃き出し窓のサイズ、どう決める?後悔しないための「基準」とリフォーム費用を解説

「リビングの掃き出し窓、サイズはこれでいいのかな?」

リノベーションで開放感を求めると、窓のサイズ選びは大きな悩みになります。規格がわからず、「大きすぎて後悔した」「小さすぎて暗い」などの失敗は避けたいもの。

この記事では、掃き出し窓の一般的なサイズ規格、さらにサイズ変更を伴うリフォーム費用まで、専門家が完全解説します。

理想の空間づくりには、窓の最適なサイズを知り、デメリットへの対策を講じることが欠かせません。

本記事では、「フルリノ!」が、後悔しないための確かな情報をお届けします。

この記事でわかること

  • 掃き出し窓の一般的なサイズと規格(一間・一間半など)
  • 大きい窓・小さい窓、それぞれのメリットとデメリット
  • 【物件別】一戸建てとマンションでの主流サイズの違いと注意点
  • サイズ変更リフォームにかかる具体的な費用相場
  • 窓の大きさに合わせたカーテン・ブラインドのおしゃれな選び方

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掃き出し窓とは?

リノベーション後の空のリビングダイニング。床は明るい木目調で、左側に大きな掃き出し窓、右側の壁はグリーンのアクセントクロスが貼られている。

掃き出し窓とは、人が外へ出入りするために設けられた、床面と同じ高さにある窓を指します。

昔の住居で室内をほうきで掃き出すように、ゴミや塵を直接外へ出せたことに由来しています。

現代では、リビングと庭やバルコニーをつなぐ役割を果たし、開放感や採光を確保するうえで欠かせない存在です。

関連記事:掃き出し窓とは?リフォーム費用からメリット・デメリットまでわかる完全ガイド

掃き出し窓のサイズ選びで後悔しないための完全ガイド

窓から見える、石やモミジが配置された坪庭。玉砂利が敷かれ、奥には木目調の壁が見える。

掃き出し窓の標準サイズは、幅1650mm(約1間)×高さ2000mm前後が主流です。

窓のサイズ選びは、快適なリノベーションの成否を左右する重要なポイントの一つ。サイズによって窓の構造や設置条件も変わるため、後悔しないためには正しい基礎知識を押さえておくことが大切です。

ここでは、掃き出し窓のサイズに関する基本知識と、標準規格の具体例、サイズによって変化する構造の違いを解説します。

掃き出し窓の「一般サイズ」「標準サイズ」とは

呼び寸法/通称

幅 (W) の目安

高さ (H) の目安

特徴・ワンポイント

【標準】 一間 (いっけん)

1,650 mm (柱芯々 1,820mm)

2,000 mm

最も普及している基本サイズ。コスト・採光・断熱性のバランスが良く、どんな部屋にも合わせやすい。

【標準】 一間半 (いっけんはん)

2,560 mm (柱芯々 2,730mm)

2,000 mm

高さは標準のまま、幅を広げた開放的なサイズ。ソファなど大型家具を置くリビングに人気。

【ワイド】 一間半

2,560 mm (柱芯々 2,730mm)

2,200 mm

幅と高さの両方を広げ、圧倒的な開放感と眺望を得られる。庭やテラスとの一体感を演出。

【ハイサッシ】 一間

1,650 mm (柱芯々 1,820mm)

2,200 mm or 2,400 mm

標準の幅で高さを出したタイプ。空間に縦の広がりが生まれ、部屋の奥まで明るくなる。

掃き出し窓のサイズ選びでは、まず市場に多く流通している「標準サイズ」を知ることが基本です。具体的には、幅1650mm(約1間)×高さ2000mm前後のサッシが一般的です。

標準サイズ(規格品)はコストや納期面でメリットが大きい一方、オーダーサイズにすると費用も工期もかさみます。

リフォーム計画を立てる際は、この点を考慮して慎重に検討しましょう。

規格サイズとサッシ寸法表の見方

「一間」などの呼び寸法で表される規格サイズは、窓枠の大きさを示す目安であり、実際のサッシ寸法とは数ミリ単位で異なることがあります。

呼び寸法は、窓を設置する開口部や窓枠のサイズに近い数値が使われますが、メーカーや商品によって品番や寸法のルールが異なるため、リフォーム時には現行カタログでの確認が必須です。

特に、既存の窓枠を流用してサッシのみを交換する場合は、サッシ寸法表で品番ごとの幅(W)と高さ(H)を正確に確認し、プロによる採寸が不可欠となります。

規格サイズと実寸の違いを理解しておくことで、施工ミスやサイズ不一致によるトラブルを防ぐことができます。

2枚窓、3枚窓、4枚窓のサイズの違い

掃き出し窓は、同じ開口寸法でも窓の枚数によって構造と機能が大きく変わります。

一般的なのは、2枚の窓を左右にスライドさせる2枚窓(引き違い窓)で、開口部は窓の幅の約半分となります。

2枚窓に対し、3枚窓や4枚窓は、中央の窓を左右の窓の裏に引き込んだり、両端の窓を中央に寄せることで、開口部をより広く確保できるのが特徴です。

開口部が広くなることで、通風性や庭への出入りのしやすさが向上します。

ただし、窓の枚数が増えると、サッシの枠(見付:みつけ、正面から見える枠部分)が増えるため、窓から見える景色を遮るラインが増える点も考慮が必要となります。

【物件別】掃き出し窓のサイズはどれくらいが一般的?

掃き出し窓の主流サイズは、住宅の構造やタイプによって大きく異なります。

ここでは、一戸建てとマンション・アパート、そして特に注意が必要なワイドサイズについて、一般的なサイズ傾向とリノベーションの注意点を解説します。

ご自身の住居タイプに合わせて、最適なサイズを検討してください。

一戸建ての掃き出し窓の主流サイズ

一戸建てのリビングでは、幅1650mm~2560mm、高さ2000mm~2200mm程度が主流サイズとなっています。特に規格品の1間(約1650mm)サイズは多く採用されています。

リノベーションでは、開放感を追求し天井までのハイサッシ(約2400mm)を採用するケースが増えています。

ただし、既存の窓枠より大きくする場合、壁の構造、特に耐力壁などに触れることになり、サイズ変更に大きな制限を受けることがあります。

リノベーションの際は構造計算と補強計画を慎重に行う必要があります。

マンション・アパートの掃き出し窓のサイズ

マンションやアパートなどの共同住宅では、建物の構造がコンクリートや鉄骨で固定されているため、窓のサイズや位置を自由に大きく変更することは困難です。

一般的なマンションの掃き出し窓は、幅1800mm前後高さ2000mm前後が多く、一戸建てと比較して規格化されたサイズに収まる傾向があります。

さらに、共同住宅では管理規約により、サッシ本体の交換自体が制限されるケースも多いです。

リノベーション前に規約を確認し、交換可能な範囲(ガラスのみ、内窓の設置など)を把握しましょう。

関連記事:リノベーションの注意点は?戸建てから中古マンションまで網羅。後悔しないリノベガイド

サイズで変わる!大きな窓と小さな窓のメリット・デメリット

掃き出し窓のサイズは、住まいの快適性機能性に直結します。

ここでは、大きな窓(ワイドサイズ)と小さな窓を比較し、それぞれのメリットとデメリットを明確に把握し、サイズ選びの後悔を防ぐためのチェックリストを提示します。

大きな掃き出し窓(ワイドサイズ)を選んだ時のメリット・デメリット

「大きい窓のメリット・デメリット」をまとめた図解。メリットとして圧倒的な開放感・最大限の採光・抜群の通風性・庭との一体感、デメリットとして高コスト・家具配置の制約・断熱性・遮熱性・プライバシーが挙げられている。

リビングの主役となり、暮らしの中心に光と開放感をもたらしてくれる大きな窓。

外の景色をインテリアの一部に取り込み、庭との一体感を楽しめる暮らしは魅力的ですが、その大きさゆえの課題も存在します。

メリットの詳細

大開口の窓は、床面から天井近くまで自然光を取り込み、昼間でも照明に頼らず明るく快適な空間を実現します。

外の景色を室内にダイナミックに取り込むことで、圧倒的な開放感が生まれます。

さらに、庭やバルコニーとの段差が少なくなることで、屋内外の空間がゆるやかにつながり、視覚的にも物理的にも広がりを感じられる住環境が整います。

ウッドデッキなどを設置すれば、内外の境界が曖昧になり、アウトドアリビングとして活用できるなど、暮らしの可能性が大きく広がります。

デメリットの詳細

ワイドサイズを選ぶ際の大きな課題の一つにコストと機能性のバランスがあります

ワイドサイズはサッシ本体価格が高くなるだけでなく、設置に伴う構造補強や取り付け費用が増加します。

サイズ変更を伴うリフォームでは、一箇所あたり30万~80万円以上が目安となるケースも少なくありません。

また、窓の面積が大きいほど熱の出入りが多くなり、冷暖房効率が悪化して光熱費が増えるリスクがあります。

特に単板ガラスの場合、冬場は室内の熱の約50%が窓から逃げると言われています。

ワイドサイズを採用する場合は、高断熱のLow-E複層ガラスを選ぶなどの対策が必要です。

さらに、壁面が少なくなることで、ソファや収納棚などの家具を置けるスペースが大きく制限されます。

窓の近くにテレビを置くと、日中の光の反射で画面が見えにくくなる問題が発生するので、家具配置の事前シミュレーションは必須です。

小さな掃き出し窓を選んだ時のメリット・デメリット

「小さい窓のメリット・デメリット」をまとめた図解。メリットとして高い断熱性・防犯性・プライバシー・家具配置の自由度、デメリットとして採光不足・通風性の低さ・圧迫感・庭の動線の不便さが挙げられている。

大きな窓だけが正解ではありません。

小さい窓を選択すれば、壁面を増やして家具の配置を楽しんだり、あえて窓を小さくして「おこもり感」のある落ち着いた空間を演出できます。

プライバシーや断熱性などの機能面も確保できるので、有力な選択肢です。

メリットの詳細

開口部が小さいため、侵入経路として狙われにくくなり、防犯性が高まります。また、窓面積が減ることで熱の出入りが抑制され、断熱性や防音性が向上します。

冷暖房の負荷が軽減され、光熱費の抑制にもつながります。

さらに、窓の横や下に壁面が多く残るため、ソファを壁際に寄せたり、背の高い家具を配置したりするなど、家具や家電を配置する自由度が上がり、多様なインテリアデザインに対応しやすくなります。

デメリットの詳細

窓が小さくなると、部屋の奥まで光や風が届きにくくなり、特に日当たりの悪い場所では、昼間でも照明が必要になる場合があります。

一度に取り込める風の量が減るため、換気の効率が下がることも考慮が必要です。

また、庭やベランダへの出入りがしにくくなるほか、大きな荷物や家具の搬入出が難しくなる場合があります。

テラスとして頻繁に利用する予定がある場合、利便性が大きく損なわれる可能性があります

意図的に出入りを制限しない限り、掃き出し窓として使用するには最低限の出幅(例えば700mm程度)を確保しておきましょう。

サイズ選びで後悔しないためのチェックリスト

サイズを決定する前に、以下の項目を最終チェックしましょう。

もし「大きい窓」を選ぶなら…

【✓ 家具を置く壁は十分か?】 

窓が大きくなることで、置きたかったソファや棚の場所がなくなっていませんか?

【✓ 外からの視線は気にならないか?】 

夜間に室内が「丸見え」になる可能性と、対策(カーテン・外構)は考慮できていますか?

【✓ 断熱性は確保できているか?】 

夏の暑さ・冬の寒さ対策は十分ですか?窓の性能を上げる予算も考えておきましょう。

【✓ カーテンの予算は大丈夫か?】

窓の面積に比例して高額になる、カーテンやブラインドの費用も忘れずに計算に入れていますか?

もし「小さい窓(標準サイズ)」を選ぶなら…

【✓ 部屋が暗くならないか?】

部屋の奥まで光が届かず、昼間でも照明が必要な空間になってしまう可能性はありませんか?

【✓ 圧迫感は出ないか?】

空間の広がりが感じられず、部屋に圧迫感や閉塞感が出てしまう心配はありませんか?

【✓ 出入りは不便でないか?】

庭への出入りや、大きな家具の搬入で不便を感じることはなさそうでしょうか?

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サイズ変更を含む掃き出し窓のリフォームガイド

部屋の奥に設置された大きな掃き出し窓と、そこから見える庭の木々。手前にはリノベーションで新しくなった明るい木目のフローリングが広がっている。

掃き出し窓のサイズ変更を伴うリフォームは、1箇所あたり30万〜80万円以上が目安となる大掛かりな工事です。

窓のサイズを変えるだけで住まいの印象はガラッと変わります。ただし、壁の解体や構造補強が必要になるため、費用や工期がかかる点は事前に理解しておきましょう。

ここでは、サイズ変更リフォームの種類(拡大・縮小)と費用相場、さらに発生する追加工事の内容を詳しく解説します。

既存の掃き出し窓のサイズを変更するリフォームの種類と費用相場

窓のサイズ変更リフォームには、主に「拡大」と「縮小」があります。

開口部を大きくする拡大リフォームは、壁を解体・補強するため工期が長く、費用が高額になる一方、開口部を壁で塞ぐ縮小リフォームは比較的安価に収まります。

サイズ変更を伴うリフォームは、既存の壁の撤去や構造補強工事を含め、1箇所あたり30万~80万円以上が目安となります。

なお、窓枠を壊さずに新しい窓枠を被せてサッシを交換するカバー工法は、サイズは変えられませんが、費用を抑えた施工が可能となります。

関連記事:リノベーションの費用相場はいくら?予算別の施工事例や費用を抑えるポイントも解説

窓のサイズ変更で発生する追加工事(壁・構造)

窓のサイズを大きくする場合、窓周囲の壁を解体し、上部の荷重を支える構造補強(まぐさ等)が必須となります。

構造に関わる工事が発生するため、外壁や内壁の仕上げ材も張り替えが必要となり、内装・外装の補修費用が追加で発生します。

特に、マンションや築年数の古い戸建てでは、壁の構造解析や建築確認申請が必要になることがあるため、リノベ会社と密な連携が不可欠です。

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サイズに合わせて変わる!カーテン・ブラインドの選び方

寝室の掃き出し窓で、女性が朝の光を浴びながらレースカーテンを開けている様子。

掃き出し窓のサイズは、カーテンやブラインドなどの窓装飾の選び方にも大きく影響を与えます。

ここでは、サイズに合わせた選び方のポイントと、既製品とオーダーメイドの違いを解説します。

窓のサイズに合わせたカーテン・ブラインドの選び方

窓の横幅や高さにゆとりを持たせた採寸を行うと、光漏れや冷暖房の熱効率低下を防ぐことができます。

窓の高さが高い場合、操作のしやすさを考慮し、チェーン式やリモコン式の製品を選ぶと便利でしょう。

特にワイドサイズの窓では、カーテンレールを複数に分けたり、電動式の製品を採用したりする工夫が有効です。

また、断熱性を高めるため、窓のサイズぴったりにオーダーしたシェードタイプも有効な選択肢です。

オーダーメイドの必要性と既製品との違い

カーテンやブラインドの既製品は、規格サイズに限定されるため、窓のサイズが規格外(特にワイドサイズやハイサッシ)の場合はオーダーメイドが必須となります。

オーダーメイドは、窓のサイズぴったりに仕上がり、断熱性や見た目の美しさを最大限に高めるメリットがあります。

オーダーメイドは既製品に比べてコストが高くなる傾向がありますが、設置場所や機能性に合わせた素材選び、デザインの自由度が広がる点が魅力となるでしょう。

リノベーションを考えているならフルリノ!で探そう

本記事では、掃き出し窓の標準サイズから、ワイドサイズのメリット・デメリット、そしてサイズ変更リフォームの費用までを詳しく解説しました。

掃き出し窓のサイズは、開放感・断熱性・防犯性などの生活の質に直結するため、専門知識を持って慎重に選定するべき重要な要素です。

一般サイズとワイドサイズのメリット・デメリットを比較し、ご自身のライフスタイル住環境に合わせて判断することが重要です。

特にリノベーションでのサイズ変更は費用と手間がかかるため、「失敗したくない」と考えるなら、たくさんの企業や事例から依頼先を決めることがおすすめです。

理想の窓サイズを選び、後悔のないリノベーションを実現したい方は、ぜひフルリノで信頼できるリノベ会社を見つけてください。

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記事を書いた人
株式会社フルリノ 代表取締役 開原崇友

株式会社フルリノ 代表取締役 開原崇友

建築系ベンチャーにて、組織づくりや新規事業立ち上げに従事。 また、建築会社やスタートアップ企業の事業戦略・人事コンサルタントとして、さまざまな企業の支援にも。 長きに渡る建築業界での経験から、建築プラットフォームを構想。フルリノ!を立ち上げる。

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