ペットと暮らしていると、ふと「これ、近所に聞こえてないかな…」と心配になる瞬間があります。
鳴き声だけじゃなく、フローリングを走る足音や、爪が当たる小さな音も、意外と響くものです。
この記事では、ペットの種類ごとに気をつけたい音の特徴と、住まいでできる防音対策をまとめました。
家づくりの最新情報はフルリノ公式LINEへ。
<<cta-line-01>>
ペットの「音」の正体と、防音対策の始め方

ペットが出す音は、鳴き声などの「空気音」と、足音や爪音などの「固体音」の2つです。
空気音か固体音かで、有効な材料も工事の内容も変わります。賃貸ならグッズを置くところまで、持ち家なら床や窓の工事まで踏み込めます。
鳴き声は「空気音」、足音・爪音は「固体音」——種類で対策が変わる
鳴き声などの空気音は、窓や壁のすき間から外に漏れていきます。音の通り道になっている場所に吸音材や遮音材を当てて防ぎます。
足音や爪音は、床を伝わる固体音です。床や壁そのものを振動させて、階下や隣の部屋に伝わっていきます。この音には、吸音材を貼っても効果がありません。
振動を伝えない防振材を使うか、床の下地から工事をする必要があります。
鳴き声と足音の両方が気になるときは、苦情が来ているほうから先に手をつけましょう。
賃貸か持ち家かで、できる対策の範囲が決まる
賃貸では、退去するときに元に戻せるかどうかが基準になります。
壁に穴を開けたり、接着剤で貼り付けたりする方法は使えません。置くだけの防音マット、貼ってはがせる吸音パネル、防音カーテンなどが中心です。
それ以上の工事をしたいときは、管理会社やオーナーの許可が必要になります。
持ち家であれば、床材の張り替えや壁の構造の変更、内窓の設置まで検討できます。工事費はかかりますが、グッズのように買い替えたり貼り替えたりする手間はかかりません。
ペットと暮らす家づくりについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
https://furureno.jp/magazine/pet-revo-guide
ペットの種類別に見る、優先すべき防音対策

防音対策の優先順位は、飼っているペットの種類である程度は絞り込めます。
犬なら鳴き声、猫なら走り回る足音というように、音の種類が違えば、手をつける場所も変わります。
ただし、犬の足音で階下から苦情が来る家もあれば、猫の鳴き声に悩む家もあります。
種類はあくまで目安なので、実際に苦情が来ている音、家族が気になっている音で判断しましょう。
犬——最優先は鳴き声(空気音)、次に足音
犬の場合、悩みの中心になるのは鳴き声です。
大型犬や多頭飼いだと音量も大きくなりますし、留守番中や来客時など、その場で止められない場面ほど問題になります。
鳴き声は空気音なので、まず窓とケージまわりの壁、それにケージ本体を対策します。
走り回る足音も気にはなりますが、近所からの苦情はたいてい鳴き声がきっかけです。空気音を抑えたうえで、それでも階下が気になるようなら床を見直しましょう。
猫——走り回る足音・着地音(固体音)が中心
猫の場合に問題になるのは、鳴き声よりも走り回る足音と、キャットタワーから飛び降りたときの着地音です。
どちらも建物を伝わる固体音で、猫が活発になるのは夜中です。階下にはよく響くので、集合住宅で猫と暮らすなら、まず床から対策します。
壁で爪とぎをする音は、防音とは別の問題です。爪とぎ器の置き場所を変えたり、壁際にガードを立てたりすれば、たいていは収まります。
小型犬・小動物(うさぎ・フェレット等)の注意点
小型犬やうさぎ、フェレットは、音そのものは大きくありません。
問題になるのは、音が出る時間帯です。
ケージをかじる音や回し車の回転音、床をひっかく音は、夜行性の動物だと家族が寝ている時間に続きます。昼間は気にならなかった音でも、静かな夜には響いて聞こえます。
対策する場所は、部屋全体ではなくケージのまわりだけで十分です。まわりに吸音パネルを立てて音の反射を抑え、ケージの下に防振マットを敷けば、夜の音はかなり静かになります。

鳥・爬虫類・魚など——鳴き声と設備音で対策が分かれる
同じその他のペットでも、鳥と、爬虫類や魚とでは対策する音が違います。
インコやオウムの鳴き声は、犬の声と同じ空気音です。ケージをアクリルケースで覆ったり、まわりの壁に吸音材を貼ったりして、外に漏れる音を減らします。
爬虫類や観賞魚そのものは、ほとんど音を出しません。気をつけたいのは、ヒーターやエアポンプ、フィルターなど設備の作動音です。
振動をともなう固体音なので、水槽やケージの下に防振マットを敷き、壁や床から少し離して置くだけでも変わります。
<<cta-info-01>>
鳴き声(空気音)の防音対策——窓・壁・吸音でやわらげる

鳴き声が外に漏れる経路は、窓と壁、ドアのすき間です。
なかでも窓は建物のなかで一番薄く、気密も低いので、ここから対策します。
窓からの音漏れを抑える——防音カーテン・内窓
窓の防音は、賃貸なら防音カーテン、持ち家なら内窓の追加が定番です。
賃貸で手軽に試せるのは、厚手で重さのある防音カーテンです。すき間なく覆えるかどうかで効果が変わるので、丈は床に届く長さ、幅は窓枠より広めを選びましょう。
持ち家でしっかり効果を出したいなら、いまの窓の内側にもう一枚入れる内窓(インナーサッシ)が有効です。
窓と窓のあいだにできる空気の層が、音の伝わりを抑えてくれます。効果は製品によって差があるので、JIS規格の遮音等級を確認してから選んでください。
壁まわりの反響と伝わりを抑える——吸音パネル・遮音
ケージやサークルのまわりの壁を対策すると、室内での音の反射が抑えられます。
手軽なのは、フェルト素材の吸音パネルを貼る方法です。裏面がシールになっていて貼ってはがせるタイプなら、賃貸でも使えます。
ただし、吸音パネルで抑えられるのは室内の反響だけで、隣の家に伝わる音までは止まりません。
そこまで抑えるには、壁の中に遮音シートや吸音材を入れたり、石膏ボードを二重に張ったりする工事が必要で、持ち家向けの方法になります。
室内の反響を抑えるだけなら吸音パネルで足りますが、隣に伝わる音まで止めるなら壁の工事が必要です。
ドアや開口部からの音漏れにも注意
音の抜け道は、窓と壁だけではありません。ドアのすき間や、ペットドアを付けている場合はその開口部からも、鳴き声は漏れていきます。
ドアは、下端のすき間テープや、ドア枠まわりのモヘアシールで対策します。
ペットドアについては、フラップが二重になっているタイプや、縁にマグネットが入っていて閉じたときの密閉度が高いタイプを選ぶと、音漏れを抑えられます。
ペットドアの後付けについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
https://furureno.jp/magazine/pet-door-installation
賃貸でもできる手軽な対策と、その効果の限界
賃貸でできる防音は、あくまで“音を和らげる”ところまでです。
防音カーテンや置き型の吸音材、窓やドアのすき間テープなどは原状回復できて、その日から使える手軽な対策です。ホームセンターや通販で揃うので、まず試す価値があります。
ただし、これらで鳴き声が消えるわけではありません。深夜に響いている、すでに苦情が来ているという状況なら、グッズを増やしても追いつきません。
その場合は、防音ケージの導入を検討するか、管理会社の許可を取って工事をする段階に入ります。
<<cta-private-01>>
足音・爪音(固体音)の防音対策——床から抑える

足音や爪音は建物を伝わる固体音なので、音が出ている床で止めるのが基本です。
賃貸でも敷けるマットから、持ち家での床工事まで段階があります。
どこまでやるかは、階下への影響の大きさ次第です。床の対策には、ペットの足腰の負担や爪傷を減らせる利点もあります。
防音マット・タイルカーペットで手軽に足音を吸収
防音マットは、敷いたその日から足音の響き方が変わります。
ジョイント式のマットや、一枚ずつ交換できるタイルカーペットなら、置くだけなので賃貸でも使えます。部屋中に敷き詰める必要はありません。
ペットがよく走る廊下やリビングの動線に沿って部分的に敷くだけでも、衝撃音は吸収できます。
選ぶときは、汚れた一枚だけ外して洗えるかどうかを確認してください。粗相や抜け毛は避けられないので、洗えないタイプはにおいが残り、数か月で総取り替えになります 。
爪音に強い防音フローリング・二重床(持ち家向け)
防音フローリングは、遮音の性能が等級で表示されている床材です。
マンション向けにはΔLL(デルタエルエル)等級などがあり、数値を見れば軽量床衝撃音をどのくらい抑えられるか比べられます。
張り替えるだけで済むので、床の工事のなかでは負担が軽い方法です。
もう一段しっかり対策するなら、二重床という工法があります。
コンクリートスラブ(建物の構造体となる鉄筋コンクリート製の床版)の上に支持脚を立てて床を浮かせ、防振ゴムを挟む構造で、大型犬が走るような重い衝撃音にも効果があります。
床材を選ぶときは、遮音等級とあわせて、爪の傷に強いかどうか、滑らないかどうかも確認しておきましょう。
マットで足りるか、床から見直すべきかの見極め
いまの対策で足りているかどうかは、階下から苦情が来ているかで判断できます。
何も言われていなければ、マットやカーペットで収まっている状態です。無理に工事まで進める必要はありません。
すでに苦情が来ている場合や、大型犬・多頭飼いで足音の影響が大きい場合は、床から見直す段階です。
賃貸で工事ができないときは、暮らし方で調整する方法もあります。ペットの活動範囲を区切ったり、走り回る時間帯だけケージで過ごしてもらったりするだけでも、音は減らせます。
防音ケージ・防音シェルターという選択肢

部屋全体を工事するのは難しいけれど鳴き声は抑えたい、というときに使えるのが防音ケージです。
ケージ自体に防音の機能を持たせた製品で、購入のほかにレンタルやDIYという選択肢もあります。ただ、密閉されるぶん、換気とサイズを間違えるとペットの負担になります。
防音ケージのしくみと、どのくらい静かになるか
市販の防音ケージは、音を外に漏らさない遮音材と、内部の反響を抑える吸音材を組み合わせた二重構造です。
外側に遮音シートや合板、内側にウレタンフォームなどの吸音材を使って、ケージの中で出た鳴き声を弱めます。
どのくらい静かになるかは製品ごとに差があるので、メーカーが出している数値の目安を確認してから選びます。
注意したいのは、どんなに性能が高くても無音にはならない点です。音を消す装置ではなく、和らげるための設備です。
レンタルと購入の選び方・費用の目安
短期間だけ使うならレンタル、長く使い続けるなら購入のほうが安く収まります
しつけが終わるまでの一時的な使用や、まず効果を試したい段階なら、レンタルが向いています。
成犬になっても使い続ける場合や、多頭飼いで複数台必要な場合は、購入したほうが割安です。
費用の目安は、購入なら小型犬用で10万円台から、大型犬用では30万円以上になることもあります。
レンタルは月額1万円から数万円程度が相場です。何か月使うかを計算して、レンタル料の合計と購入価格を比べてみてください。
DIY防音ケージの作り方と注意点(換気・熱)
DIYで防音ケージを作る場合は、換気と熱の対策を最初に考えます。
作り方自体は難しくありません。いまのケージの外側を遮音シートで覆い、内側に吸音材を貼れば、ある程度は音漏れを減らせます。ただし、専門メーカーの製品ほどの効果は出ません。
気をつけたいのは、防音を優先して密閉しすぎることです。中に熱がこもると、酸欠や熱中症の危険があります。
換気ファンを付けるか、十分な広さの通気口を確保できないなら、DIYはやめておきましょう。
ケージ選びで確認したいポイント(換気・サイズ・素材)
ケージを選ぶときは、換気、サイズ、素材の順に確認します。
いちばん大事なのは換気です。強制換気のファンが付いているか、通気口が十分な広さで取られているかを必ず見てください。
サイズは、中で立ち上がって、楽に向きを変えられる広さが最低条件になります。長い時間を過ごす場所ですから、狭いとストレスの原因です。
素材は、掃除の手間と耐久性で選びます。中は汚れるので拭き取れる素材を選び、かじったりひっかいたりしても壊れないかも確認しておきましょう。
根本から解決するなら、ペット防音リノベーション

ペットの防音リノベーションでは、音が抜けている床・壁・窓のうち、必要な部分だけを工事します。
グッズやケージのように買い替える必要はないかわりに、工事の範囲次第で金額は大きく変動します。
こんな場合はリノベを検討したい
リノベーションに進むかどうかは、後付けの対策をやり切ったかどうかで判断しましょう。
防音カーテンもマットも防音ケージも試したのに苦情が収まらないなら、原因はグッズ不足ではなく建物側です。
築年数が経って気密が下がった家では、すき間風と同じように音も漏れていきます。
もうひとつの判断材料が、工事のタイミングです。間取りの変更や水まわりの交換を予定しているなら、防音工事も一緒に進めたほうが、手間も費用もまとめられます。
ペット専用の防音個室・鳴く場所の集中対策
住まい全体ではなく一室に絞れば、費用を抑えながら効果を出せます。
対象になるのは、留守番中にペットが過ごす部屋や、決まって鳴く場所です。範囲を限定すれば予算を集中できるので、全体を中途半端に直すより結果が出ます。
大事なのは、壁と床、天井に加えて、窓とドアまで一緒に対策することです。どこか一か所でも対策から漏れると、そこから音が抜けてしまいます。
ペットの生活動線と家族の過ごし方を見ながら、どの部屋にするかを設計の段階で決めておきます。
費用の目安と、本格的な防音室を検討する場合
ペットのための防音リノベーションの費用は、工事の範囲と求める性能で決まります。
いまの壁に遮音材を足すだけなら数十万円から、床を下地から作り直して防音ドアや二重窓まで入れると100万円を超えることもあります。
先に決めておきたいのは、どのくらいの静けさを求めるかという点です。ここが曖昧なままだと、見積もりも会社によってばらばらになります。
楽器を演奏できるレベルの防音室になると、専門の設計と施工が必要で、費用も大きく変わります。
ペットの音を抑えるだけなら、そこまでの性能は必要ありません。複数の会社から見積もりを取って、工事の内容と金額を比べてください。
フルリノベーションの費用について、相場や内訳を知りたい方は、こちらをご確認ください。
https://furureno.jp/magazine/fullrenovation_cost
<<cta-consult-01>>
まとめ
ペットの防音対策は、困っている音が空気音なのか固体音なのかを見分けるところから始まります。
鳴き声なら窓と壁、足音や爪音なら床というように、音の種類で対策する場所が変わります。
手段は、賃貸なら原状回復できるグッズ、鳴き声がひどいなら防音ケージ、持ち家なら床や窓の工事と、住まいの条件次第です。
ひととおり試しても収まらないときは、建物側に原因が残っています。その段階まで来たら、専門家と一緒に検討したいのがリノベーションによる解決です。
フルリノでは、全国の信頼できるリノベーション会社のなかから、ペットとの暮らしに合う会社に相談できます。
<<cta-private-01>>









