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スケルトンリノベーションとは?リフォームとの違いからメリットデメリットまで解説

「理想の住まいをゼロから作りたい」「今の家の性能に不満がある」そんなお悩みをお持ちではありませんか?

スケルトンリノベーションは、家の骨組みだけを残し、新築同然の自由な空間と性能を手に入れることができる画期的な選択肢です。

本記事では、スケルトンリノベーションの全貌を徹底解説。費用や期間、メリット・デメリットから、築年数別のポイントまで、あなたの疑問を解消します。

フルリノ!では、理想のスケルトンリノベーションを実現するための優良なリノベーション会社と出会えます。ぜひ最後までご覧ください。

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スケルトンリノベーションとは?ゼロから理想を叶える大規模改修

スケルトンリノベーションは、既存の住まいをゼロから理想の空間へと大規模に改修する手法です。

一般的なリフォームとは異なり、建物の構造体だけを残し、内装や設備、配管、配線などをすべて一新します。

スケルトンリノベーションを行えば、新築のように自由な間取り変更やデザインの実現、そして住宅性能の大幅な向上が可能になります。

スケルトンリノベーション(スケルトンリフォーム)の明確な定義

スケルトンリノベーションは、住まいを「骨組みだけにする」大規模な改修を指します。

具体的には、壁、床、天井、水回り設備、付随する配管や配線などを全て取り払い、建物の構造躯体のみの状態にします。

この状態から、間取りを含め、内装や設備、配管、配線を一から設計し直し、構築していきます。

そのため、新築同等の自由度で空間をデザインでき、同時に住宅性能も向上させることが可能です。スケルトンリフォーム」と呼ばれることもあります。

リフォーム・リノベーション・建て替えとの違い

住宅の改修には、リフォームリノベーション、そして建て替えの3つの主な方法があります。それぞれ目的や工事範囲、自由度が大きく異なります。

リフォーム

リフォームの主な目的は、古くなった部分の修繕や交換、あるいは原状回復です。

具体的には、壁紙の張り替え、老朽化したキッチンやトイレなどの設備交換など、比較的小規模な部分的な改修が中心となります。

既存の間取りや配置を大きく変更せず、あくまで現状を維持・改善を主眼に置かれています。

リノベーション

一方、リノベーションは、既存の建物の価値を向上させ、新たな機能やデザインを付加することを目的とします。

単なる修繕に留まらず、より快適な暮らしの実現を目指し、間取りの変更やデザインの刷新など、リフォームよりも広い範囲の工事を含みます。

住む人のライフスタイルに合わせて空間の再構築が可能で、リフォームよりも高い自由度があります。スケルトンリノベーションはリノベーションの一つになります。

関連記事:リノベーションとリフォームの違いとは?メリット・デメリット・費用感などを徹底解説

建て替え

建て替えは、既存の建物を全て解体し、基礎から完全に新しい建物を建築する方法です。

土地の上に全く新しい建物を建てるため、外観から間取り、設備まですべてをゼロから自由に設計・建築できます。ただし、建築基準法などの法的な制約を受けることはあります。

なぜ「スケルトン」が重要?見えない部分の改修

スケルトンリノベーションで建物を“骨組みだけ”の状態にするのには、いくつか大きな理由があります。

まずひとつは、老朽化した配管や配線を一新できること。

壁や床の中に隠れた給排水管や電気配線は、築年数が経つと劣化して、水漏れや漏電などのトラブルの原因になります。

スケルトン化すれば見えない設備もすべて交換できるため、将来のリスクを減らすことができます。

さらに、住宅の性能を根本から引き上げられることも大きなポイントです。

構造躯体があらわになることで、耐震補強や断熱材の導入、高気密サッシへの交換などが可能になります。

耐震性・断熱性・省エネ性などの機能面を大幅に強化し、快適で安心な住まいへと生まれ変わります。

また、実際の建物の状態を目で確認できることもスケルトンならではのメリットです。

解体の過程で、普段は見えない構造体の劣化やシロアリ被害、雨漏りの痕跡などを見つけられるため、早期に適切な補修を施すことができます。

自由な空間づくりのベースになることが最大の魅力です。

間仕切りや制約に縛られず、まっさらな状態から間取りやデザインを自由に描けるため、暮らす人の理想やライフスタイルをダイレクトに反映した“唯一無二の空間”を実現できます。

スケルトンリノベーションで何ができる?

スケルトンリノベーションで実現できることのリスト。Point①間取りの自由な変更、Point②住宅性能の大幅向上、Point③デザインの完全刷新。

スケルトンリノベーションは、住まいの可能性を大きく広げ、多様なニーズに応えることができます。

主に実現できることは、間取りの自由な変更住宅性能の大幅向上、そしてデザインの完全刷新の3点です。

間取りの自由な変更:広々LDK、理想の家事動線など

スケルトンリノベーションでは、壁や間仕切りを撤去し、建物の骨組みから間取りを自由に設計し直すことで、空間をゼロから再構築できます。

家族が集まる広々としたLDKの実現や、趣味の部屋、テレワークスペースなど、ライフスタイルに合わせた多様な空間を創造できます。

さらに、キッチン、浴室、トイレなどの水回りも自由に配置変更できるため、家事動線を大幅に改善し、日々の暮らしをより快適にできます。

住宅性能の大幅向上:耐震・断熱・省エネ対策

スケルトンリノベーションは、住宅性能を抜本的に向上させる絶好の機会です。

戸建ての場合は、解体時に建物の構造を直接確認し、必要に応じて適切な耐震補強を行うことで、地震に強い安全な住まいへと強化できます。

また、最新の断熱材や高性能サッシを導入すれば、断熱性・気密性を飛躍的に向上させ、夏は涼しく冬は暖かい快適な室内環境を実現します。

高効率な設備と組み合わせることで省エネ効果も高まり、日々の光熱費削減にも貢献します。

関連記事:断熱性能を高めるリノベーション・リフォーム~一年を通して快適な住宅を作ろう~

デザインの完全刷新:あなただけの空間を実現

内装全てを一新できるスケルトンリノベーションでは、あなたの好みを徹底的に反映した空間を創り出すことができます。

床材、壁材、天井、照明計画など、あらゆる要素を自由に選択し、素材感や色合い、光の演出まで細部にこだわることが可能です。

天井高の変更、デザイン性の高い階段の設置、造作家具の製作など、既成概念にとらわれない唯一無二の空間を創出できます。

カフェ風、モダン、ナチュラルなどの特定のテーマ性のある空間も夢ではありません。

スケルトンリノベーションの費用相場と内訳【戸建て・マンション別】

スケルトンリノベーションにかかる費用は、建物の種類や規模、工事内容によって大きく異なります。

ここでは、戸建てとマンションそれぞれの費用相場と、費用を左右する主な要因、そして予算に関する現実的な視点を解説します。

戸建てスケルトンリノベーションの費用相場

戸建てのスケルトンリノベーション費用は、一般的な目安として1500万円〜4,000万円以上と幅広いです。

建物の規模や築年数、劣化状況、導入する設備や建材のグレード、デザインのこだわりなど、様々な要因によって費用が変動するからです。

坪単価で考えると、50万円~80万円以上が目安となるでしょう。築年数が古い、あるいは構造補強が必要な場合は、費用が高くなる傾向があります。

関連記事:リノベーションにおける坪単価の相場は?費用が変動する4つのポイントを合わせて解説

マンションスケルトンリノベーションの費用相場

マンションのスケルトンリノベーション費用は、一般的な目安として700万円〜3,000万円以上です。

戸建てと同様に、専有面積や築年数、設備のグレード、デザインのこだわりが費用に大きく影響します。

平米単価の目安としては、1平米あたり15万円〜30万円が相場となります。

マンション特有の注意点として、共用部分に関する工事は管理規約で制限される場合があり、希望する工事ができなかったり、費用計画に影響が出ることがあります。

費用を左右する主な要因と内訳

スケルトンリノベーションの費用は、さまざまな要因によって大きく変動します。まずポイントとなるのは、建物の広さと構造です。

床面積が広いほど材料や作業量が増えるのはもちろん、木造・鉄骨・RC(鉄筋コンクリート)といった構造によっても、解体や補強の手間やコストが変わってきます。

次に影響が大きいのが、築年数とその劣化具合です。

古い建物ほど、内部の構造体が予想以上に傷んでいたり、配管や配線が著しく劣化していたりする可能性があり、補修や交換が必要になるぶん、費用がかさむ傾向にあります。

デザインや設備のグレードも費用を左右する大きなポイントです。

床や壁の仕上げ、建具の質、水回り設備のブランドや機能などにこだわると、それだけコストも上がります。

また、工事の自由度や範囲も無視できません。間取りを大きく変更したり、水回りの位置を動かしたりする場合には、配管の移設や補強工事が必要になるため、費用に跳ね返ってきます。

耐震性や断熱性をどこまで高めるかの判断も、最終的な金額に影響を与えます。

そして最後に忘れてはならないのが、本体工事以外にかかる諸経費です。

設計・デザイン料(総工事費の10~20%が一般的)や、解体費、仮住まい・引越し費用、申請関係の手続き費用などがかかります。

予期しない事態に備えて全体予算の10~20%程度の「予備費」を確保しておきましょう。

予算1000万円でスケルトンリノベーションはほぼ不可能?現実的な費用感とは?

「予算1000万円でスケルトンリノベーションは可能か?」という問いに対して、厳しいと答えざるを得ません。
施工内容を大幅に限定すれば不可能ではありませんが、スケルトンリノベーションを目指す場合、1000万では現実的ではないケースが多く見受けられます。

戸建て・マンションともに、スケルトンリノベーションの平均費用は1000万円を大きく上回るケースが一般的です。

特に、構造補強や水回りの大規模な移動、高品質な建材・設備の導入を伴う場合、1000万円では費用が不足する可能性が高いでしょう。

もし1000万円程度の予算で検討する場合、スケルトンリノベーションの全面的な実施は難しく、表面的なリフォームや、限定的な部分リノベーションのほうが現実的です。

大規模な間取り変更や性能向上を希望するのであれば、もう少し予算に余裕を持つことをおすすめします。

関連記事:予算1000万円でどこまでリノベーションできる?施工内容や事例を紹介

リノベーションローンや補助金・減税制度を活用して費用を抑える

スケルトンリノベーションは高額な費用がかかるため、リノベーションローン補助金・減税制度を積極的に活用すれば、費用負担を軽減できる可能性があります。

金融機関が提供する住宅ローンの中には、リノベーション費用と住宅購入費用を一体で借り入れられるものや、リフォーム専用ローンなどがあり、比較的低金利で長期的な返済が可能です。

また、国や地方自治体では、住宅の省エネ化や耐震化、子育て世帯向けなど、様々な目的で補助金制度が設けられています。

例えば、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)化、高効率給湯器の導入、耐震改修、長期優良住宅化リフォームなどに対して補助金が支給されることがあります。

補助金は年度ごとに内容や募集期間が変わるため、最新情報を確認し、利用できるものがないか調べてみましょう。

さらに、リノベーション費用に対して所得税控除固定資産税の減額措置などの減税制度が適用される場合があります。

特に、省エネ改修、バリアフリー改修、耐震改修など特定の改修を行った場合、一定の条件を満たせば、所得税などから控除される制度があります。

補助金・減税制度は適用条件が細かく定められているため、利用を検討する際は、リノベーション会社や税務の専門家に相談し、事前に詳細を確認しましょう。

関連記事:【2025年最新版】リノベーション費用に活用できるローン 2選 | メリデメや注意点も解説

スケルトンリノベーションの期間と流れ:計画から引き渡しまで

スケルトンリノベーションは、一般的なリフォームに比べて大規模な工事となるため、それなりの期間を要します。

計画段階から引き渡しまでの全体の流れを把握しておくことで、スムーズにリノベーションを進めることができます。

工事期間の目安と全体スケジュール

スケルトンリノベーションの工事期間は、建物の種類や規模、工事内容の複雑さによって異なります。

一般的には、マンションの場合は約2〜3ヶ月、戸建ての場合は約3〜4ヶ月が目安となります。

ただし、使用する建材や設備の納期、あるいは既存建物の状態によっては、期間が延びることもあります。

計画の相談開始から物件の引き渡しまでの総期間は、工事期間だけでなく、設計期間や資材の調達期間なども含まれるため、概ね半年〜1年程度を見込むことが一般的です。

余裕を持ったスケジュールで進めることで、予期せぬ問題にも対応しやすくなります。

スケルトンリノベーションの具体的な工程

スケルトンリノベーションは、大きく分けて以下の段階を経て進められます。各工程で専門家との密な連携が成功の鍵となります。

相談・ヒアリング

まずはリノベーション会社への最初の相談からスタートします。お客様の予算設定、希望するライフスタイルやデザインに関する要望のヒアリングを実施。

相談・ヒアリング段階で、漠然としたイメージを具体的な形にしていくための基盤を築きます。

現地調査

相談後、対象物件の現地調査が行われます。建物の状態や既存の設備、周辺環境などを確認し、建築基準法やマンションの管理規約などの法的側面にも目を通します。

プランニング・見積もり

現地調査とヒアリングの内容に基づき、リノベーション会社から基本プランが提案されます。

その後、詳細な設計へと進み、間取り、使用する建材、設備、照明計画、電気配線や給排水ルートなどを具体的に詰めていきます。

この段階で最終的な見積もり調整を行い、お客様に提示されます。

契約・工事許可の取得

プランと見積もりにご納得いただけた場合、工事請負契約を締結します。

マンションの場合は管理組合への工事申請、戸建ての場合は必要に応じて建築確認申請など、工事を始めるために必要な各種許可の取得もこの段階で行われます。

着工

契約と必要な申請・許可が完了したら、いよいよ工事の開始です。

まずは、既存の内装や設備を全て撤去し、建物の骨組みだけにする解体工事を行います。

次に、必要に応じて耐震補強などの構造補強が行われ、給排水管や電気配線、ガス管などの配管・配線新設工事が進められます。

その後、壁や床の下地造作、断熱工事、内装の仕上げ工事(壁紙貼り、床材施工など)が行われます。キッチンや浴室などの設備設置工事を経て、最終的な仕上げへと進みます。

検査

工事が完了したら、施主とリノベ会社で竣工検査を行います。設計図通りに仕上がっているか、不具合はないかなどを細かくチェックします。万一、不具合があれば修正が行われます。

完工・引き渡し

検査で問題がなければ、最終的なクリーニングが行われます。

その後、鍵や設備機器の保証書などを受け取り、新しい住まいの引き渡しとなります。

仮住まいについて:期間と準備のポイント

スケルトンリノベーションは、建物の内装や設備を完全に解体し、生活できない状態にするため、住みながらの工事はできません。

安全面や作業効率の観点からも、仮住まいの確保が必須です。

仮住まいが必要な期間は、工事期間に合わせたものとなります。

マンションで約2〜3ヶ月、戸建てで約3〜4ヶ月が目安ですが、工事の遅延も考慮し、少し余裕を持った契約期間を設定しましょう。

仮住まい探しの準備は早めに始めましょう。家賃や敷金・礼金、引越し費用、そして仮住まい中の生活費など、予算をしっかりと見積もっておくことが重要です。

また、一時的に使用しない家具や荷物は、トランクルームなどの保管場所を確保すると良いでしょう。

スケルトンリノベーションのメリット・デメリット

スケルトンリノベーションは、理想の住まいを実現するための多くの魅力的なメリットがある一方で、検討すべきデメリットや注意点も存在します。ここでは、それぞれのポイントを詳しく見ていきましょう。

スケルトンリノベーションのメリット

スケルトンリノベーションを選ぶことで得られる主なメリットは以下の通りです。

間取りの自由度が極めて高い

建物を骨組みだけにするため、新築を建てるかのように、既存の間取りに縛られず、自由に空間を設計・変更できます。

壁の位置を動かしたり、水回りを移動させたりと、ライフスタイルに合わせた理想の空間を創造できます。

住宅性能を大幅に向上

構造躯体が見える状態になるため、耐震診断に基づいた補強や、壁や床の内部に最新の断熱材を充填できます。

耐震性、断熱性、省エネ性能などを抜本的に高め、安全で快適な住まいを実現します。

配管・配線を一新できる

普段は見えない給排水管や電気配線も全て交換できます。築年数が経過した物件では、配管の老朽化による水漏れや詰まり、配線の劣化による漏電などが懸念されます。

スケルトンリノベーションで配管・配線を一新すれば、将来のトラブルを未然に防止し、安心して長く住むことができます。

デザインの完全刷新

内装だけでなく、戸建ての場合は外装もゼロからデザインし直すことが可能です。素材や建具など、

細部にわたってあなたのこだわりを反映させ、唯一無二の理想の空間を具現化できます。既存のイメージを完全に変え、新築以上の満足感を得られるでしょう。

新築より費用を抑えられる可能性

建物の骨組みを活かすため、基礎工事や主要な構造部分の工事が不要になる分、一から建て替えるよりも総コストを抑えられる可能性があります。

特に、土地の購入費用が高額な場合や、特定の立地条件が良い既存物件を活用したい場合に有効な選択肢となります。

失敗・後悔を避ける!スケルトンリノベーションのデメリットと注意点

メリットが多い一方で、スケルトンリノベーションにはいくつかのデメリットと注意点があります。デメリットと注意点を事前に把握しておくことで、後悔のないリノベーションに繋がります。

工事費用が高額になりがち

部分リフォームに比べ、解体から再構築までの全工程が必要なため費用は高額になる傾向があります。特に、性能向上やデザインにこだわればこだわるほど、費用はさらに増えます。

工期が長く仮住まいが必須

大規模な工事であるため、数ヶ月間の長い工期を要します。その間は、工事現場に住みながらの生活は難しく、別の場所で仮住まいをする必要があります。

仮住まい費用や引越し費用も考慮に入れる必要があります。

予期せぬ追加費用が発生するリスク

解体を進める中で、構造部分(柱、梁、基礎など)の劣化や、シロアリ被害、雨漏りによる腐食、アスベスト含有建材の発見など、予期せぬ問題が見つかる可能性があります。

これらの問題への対応には追加費用が発生するため、事前に予備費を確保しておくことが重要です。

マンション特有の制約

マンションの場合、管理規約により、共用部分に関する工事(窓サッシの交換、玄関ドアの変更、バルコニーの改修など)に制限がある場合があります。

また、水回りの位置変更も、排水管の位置によっては制限されるケースがあるため、事前に管理組合に確認が必要です。

スケルトンリノベーションを「やめた方がいい」ケースとは?

スケルトンリノベーションは素晴らしい選択肢ですが、すべての人に適しているわけではありません。以下のようなケースでは、他の選択肢を検討した方が良い場合があります。

予算が大幅に不足している場合

予算が大幅に不足している場合、理想とするスケルトンリノベーションは限定的な範囲であるか、実現が不可能です。

無理な予算で進めると、妥協が多くなり後悔に繋がる可能性があります。

既存の建物自体に深刻な欠陥がある場合

構造躯体そのものに修復が極めて難しいほどの深刻な損傷や欠陥がある場合、多額の費用をかけても完全に改善できない可能性があります。

こうしたケースでは、安全性や将来のことを踏まえると、建て替えを選ぶほうが合理的と判断されることも少なくありません。

短期間での完成を求める場合

スケルトンリノベーションは大規模な工事であり、計画から設計、工事まで全体で半年から1年程度の期間を要します。

急いで引っ越したい、すぐに住み始めたいなど、短期間での完成を求める場合には、スケルトンリノベーションは対応しにくい選択肢となります。

スケルトンリノベーション:築年数別のポイントと注意点

スケルトンリノベーションを検討する際、対象となる建物の築年数は重要な要素です。築年数によって考慮すべきポイントや注意点が異なります。

特に、築30年・40年・50年以上の物件は可能か築年数が古い物件の費用や難易度の変化、そして旧耐震基準・断熱性の低い物件の対応を見ていきましょう。

築30年・40年・50年以上の物件は可能?

基本的に、築30年、40年、あるいは50年以上の古い物件であっても、建物の構造躯体(柱、梁、基礎など)がしっかりしていれば、スケルトンリノベーションができます。

むしろ、旧耐震基準の建物や、断熱性能が低い建物こそ、スケルトン化して性能を向上させるメリットが大きいです。

ただし、法的な制限がある場合もあります。

築年数が古い物件の中には、現行の建築基準法に適合していない「既存不適格建築物」や、敷地が道路に接していないなどの理由で建て替えができない「再建築不可物件」などが存在します。

リノベーションする上で、法的制約を事前に確認するのが重要になります。

また、築年数が古いほど、目に見えない部分の劣化が進んでいる可能性があります。

そのため、契約前に必ず専門家による構造躯体の詳細な劣化診断や耐震診断を行う必要があります。

事前に診断を行えば、工事中に予期せぬ問題が発覚し、追加費用が発生するリスクを低減できます。

築年数が古い物件の費用や難易度の変化

築年数が古い物件ほど、スケルトンリノベーションの費用が増加する傾向にあります。これは、解体後に予期せぬ不具合が発見される可能性が高まるためです。

また、古い建物は、現行の建築基準法に適合させるための構造補強が必要となるケースが多いため、設計・施工の難易度が上昇します。

特に、耐震補強などは専門的な知識と技術を要します。

そのため、築古物件のスケルトンリノベーションは、実績が豊富で、建物の状態を正確に診断し、適切な提案と施工ができる信頼性の高い業者を選ぶことが成功の鍵となります。

旧耐震基準・断熱性の低い物件の対応

1981年(昭和56年)以前に建築された建物は、旧耐震基準に基づいて建てられています。

旧耐震基準の建物は、阪神・淡路大震災以降の新しい耐震基準に比べて耐震性が低い場合があります。

スケルトンリノベーションを行うことで、効率的かつ確実な耐震補強が可能になり、地震に対する安全性を大幅に高めることができます。

また、築古物件は、現在の省エネ基準と比較して断熱性能が著しく低いことがほとんどです。

スケルトンリノベーション時に、壁や床、天井に最新の断熱材を充填し、高性能な窓サッシ(二重サッシやLow-E複層ガラスなど)を導入すれば、新築以上の高い断熱性能を実現できます。

断熱性能の向上は、夏は外からの熱の侵入を抑え、冬は室内の熱を逃がさないため、一年中快適な室内環境を実現します。

さらに、冷暖房効率が向上すれば、無駄なエネルギー消費を抑え、長期的に見て光熱費の削減にも大きく貢献します。

スケルトンリノベーションの具体的な事例(戸建て・マンション)

ここでは、フルリノ!に掲載されているスケルトンリノベーションの具体的な事例をいくつかご紹介します。戸建てとマンション、それぞれの実例から、理想の住まいづくりのヒントを見つけてみてください。

異素材が空間を引き立たせる、築37年のフルリノベーション

「フルリノ!事例より引用」

築37年の戸建てをスケルトン状態に戻し、間取り・性能・意匠すべてを刷新したフルリノベーション事例。

壁付だったキッチンは、開放感あふれる対面式へと生まれ変わり、家族とのつながりを感じられる空間に。

ダイニングには左官仕上げ材「デコリエ」を採用し、コンクリート調の質感で異素材の魅力を演出。重厚感と柔らかさを併せ持つ仕上がりが、空間に個性と深みを与えています。

断熱性能も最高等級「星5」を取得し、見た目だけでなく快適性にもこだわった、まさに“新築以上”の住まいです。

この事例を詳しく見る

この事例を担当したのは、ジョンソンホームズです。事例のようなリノベーションを希望している方は、ぜひお気軽にジョンソンホームズへご相談ください!

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ワンちゃんが主役の間取り計画!築40年の戸建てリノベーション

「フルリノ!事例より引用」

築40年の戸建てをフルスケルトンで再構築し、2頭のワンちゃんが主役の住まいへと生まれ変わったリノベ事例です。階段下にはくつろぎスペースを設け、トイレや足洗い場も完備。

玄関内に設置された足洗い場は、外遊び後の動線にも配慮されています。さらに、リビングの一角には柵付きのスペースを設け、安心して過ごせる環境を実現。

ご主人こだわりのワークスペースは、ブラックタイルと重厚なテーブルでシックに演出。機能性と遊び心が共存する、ペットファーストなリノベーションです。

この事例を詳しく見る

この事例を担当したのは、an cubeです。事例のようなリノベーションを希望している方は、ぜひお気軽にan cubeへご相談ください!

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子どもが走りまわれる広々LDKで家族がいつも一緒

「フルリノ!事例より引用」

築30年のマンションをスケルトンリノベーションし、家族が自然と集まる広々LDKを実現した事例です。

4LDKから大胆に1LDKへと間取りを変更し、奥様の希望で廊下側の壁に窓を設置。廊下を走る子どもの姿が見えるようになり、家族のつながりを感じられる空間に。

リビングにはSQUAREこだわりの二重窓を採用し、カーテンをなくしても快適な採光と断熱性を確保。

アンティークやブルックリン、西海岸テイストを取り入れたデザインで、開放感と遊び心が共存する住まいに生まれ変わりました。

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この事例を担当したのは、スクエアです。事例のようなリノベーションを希望している方は、ぜひお気軽にスクエアへご相談ください!

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人生のリセットリノベーション

「フルリノ!事例より引用」

築34年のマンションを舞台に、「人生のリセット」をテーマにしたスケルトンリノベーション事例です。

長年の仕事を終えたお客様が、これからの暮らしを心地よく過ごすために選んだのは、無垢の木の床や漆喰の壁などの自然素材。

何度もショールームを巡り、納得のいく素材を選び抜いたその姿勢が、住まい全体に温もりと深みを与えています。

扉はすべて引き戸にし、照明やカウンターの配置にも細やかな配慮を施すことで、安心感と快適性を両立。住むほどに味わいが増す、まさに“人生をともに歩む家”が完成しました。

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この事例を担当したのは、アイ・シー・ジーです。事例のようなリノベーションを希望している方は、ぜひお気軽にアイ・シー・ジーへご相談ください!

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ロフトベッドと2段ベッドのあるリビング

「フルリノ!事例より引用」

築38年のマンションをスケルトンリノベーションし、限られた空間を最大限に活かした住まいへと再構築した事例です。

家具を極力置かず、壁面をフル活用したいという要望に応え、造作のロフトベッドや2段ベッド、壁面収納を随所に配置。

2段ベッドには照明も備え、まるで秘密基地のようなワクワク感を演出しています。カウンターデスクの上にはロフトベッドを設け、兄弟が並んで使える学習スペースに。

さらに、わずかな隙間も収納として活用し、中央のリビングを広々と確保。

対面キッチンやガラスのコンロ前など、開放感と機能性を両立した、家族の暮らしに寄り添うリノベーションです。

この事例を詳しく見る

この事例を担当したのは、リノベーション東京です。事例のようなリノベーションを希望している方は、ぜひお気軽にリノベーション東京へご相談ください!

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リノベーションを考えているならフルリノ!で探そう

本記事では、スケルトンリノベーションの基本的な定義から、費用相場、期間、そしてメリット・デメリット、築年数別の注意点までを詳しく解説しました。

スケルトンリノベーションは、既存住宅のポテンシャルを最大限に引き出し、新築のような自由度と性能を追求できる、魅力的な選択肢です。

リノベーションで失敗しないためには、信頼できるパートナー選びが不可欠です。

たくさんのリノベ会社を比較検討し、自身の理想に近い企業や豊富な事例を持つ依頼先を見つけることが成功の鍵となります。

各社の得意分野やデザインテイスト、過去の実績などをじっくりと見極めることで、後悔のないリノベーションに繋がるでしょう。

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記事を書いた人
株式会社フルリノ 代表取締役 開原崇友

株式会社フルリノ 代表取締役 開原崇友

建築系ベンチャーにて、組織づくりや新規事業立ち上げに従事。 また、建築会社やスタートアップ企業の事業戦略・人事コンサルタントとして、さまざまな企業の支援にも。 長きに渡る建築業界での経験から、建築プラットフォームを構想。フルリノ!を立ち上げる。

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